シソ科 タツナミソウ属 Scutellaria yezoensis Kudô
RDBカテゴリー 鳥取県:− 環境省:絶滅危惧U類(VU)
湿地にはえる多年草で,中部以北の北海道,青森県,長野県に分布し近畿地方以西での生育報告はなく,鳥取県でも過去にその育成に関する報告はない。このエゾナミキを大山スキー場内で廣江伸作氏が発見した。エゾナミキは茎がほぼ無毛だが,稜の部分にのみ上向きの短毛がある。葉は卵形〜狭卵形で花は上部の葉腋について青紫色,基部で折れ曲がって直立する。個体の形態的特徴から芹沢俊介博士にエゾナミキと種同定をしていただいた。エゾナミキが確認された場所は湿原ではないがクサレダマ,ミソハギ,などが見られ,水分の多い環境条件にある(山陰自然誌研究 No15 2018年)。
ナミキソウ 葉は長卵形で先は円く,短柄。茎に毛がある。花は上部の葉腋に一個ずつつき,青紫色,基部で折れ曲がって直立する。
エゾナミキ 葉は卵形〜狭卵形で先がややとがる。茎はほぼ無毛,稜の部分にのみ上向きの短毛がある。花はナミキソウと同じ。
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